SANTÉ DENTAL CLINIC

サインはステンレスの切文字を壁面から少し浮かせています。

ブラケットライトはデンマーク・louis poulsenのトルボー。エントランスのドアを90°振ることで落ち着いた印象にしています。

既存の外壁をふかしたファサードは左官職人がコテで仕上げた。エントランスの天井を照らすブラケットライトはデンマーク・louis poulsenのAJエクリプタ。

ハードメープル材の突板を使った受付カウンターは杢目の一枚もので仕上げた。

待合室はベンチとデンマーク・CARL HANSEN & SONのYチェア。本棚の上は掲示板。ピンが刺せるオランダ・forboのリノリウムを使用しています。

レントゲン室や消毒コーナーの天井には空調設備が隠蔽されています。床はオランダ・forboのリノリウム。

グレイッシュターコイズとライトグレーの壁はアメリカ・Hirshfield’sの塗料。マイクロバーンによる抗菌作用もあります。チェアはデンマーク・FRITZ HANSENのドロップ。

> 空気の量で居心地をつくる

 

先生の名前に由来するフランス語の院名から、パリのブティックをイメージしてデザインしたサンテデンタルクリニック。開口部が一面しかなく奥まで自然光は届かないが、3mもの天井高がある物件でした。クリニックというと、内部の様子をうかがえないところがほとんどですが、ここでは閉鎖的なプランではなく、待合から一番奥の壁まで一直線に延びる動線を提案しました。外からもスタッフが行き交う姿をみせることで、通りすぎる一瞬でクリニックの活気を感じてもらうことができます。さらに空間の中央まで自然光を採り入れることができました。

 

レストランの高い天井に気持ちよさを感じるように、窓がない空間では空気の量を増やすことで居心地のよさを生み出せると考えています。エントランスは天井高を低く抑え、奥に進むとスケルトンとすることで開放感を持たせました。空調設備は片側の天井内にすべて隠し、露出してしまう照明の配線などは細部まで整えることで、物件のポテンシャルである天井高を最大限に生かしています。また、ベージュ系のリノリウムにペールグリーンを組み合わせたナチュラルなテイストの中に、ダークグレイに塗装したスチールのサインやサッシでコントラストをつけ、クリニックの格調をさりげなく表現した、洗練された空間に仕上がりました。

 

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SANTÉ DENTAL CLINIC|サンテデンタルクリニック

 

Website|sante-dentalclinic.com

Category|クリニック(歯科)

Address|神奈川県横浜市港北区大倉山1-17-13 ファミーユ第2前川ビル 1F-F

Open|2016年7月1日

Floor Space|95㎡

Client|サンテデンタルクリニック

Lighting Adviser|ヤマギワ 副島佳子

Construction|バロック 西尾敏宏 / 真角啓介

Photo|14才 伊藤彰浩